2017年9月、ベルリンマラソンで優勝した「Eliud Kipchoge(エリウド・キプチョゲ)」は、着用していた「NIKE ZOOM VAPORFLY ELITE(ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート)」を、「完璧・・・本当に完璧」と称した。
「NIKE ZOOM VAPORFLY ELITE」と「NIKE VAPORFLY 4%(ナイキ ヴェイパーフライ 4%)」は、2017年のマラソンレースの表彰台を席巻したシューズになったことから、デザイナー達はソール部分はそのまま維持しつつ、実験を行なっていた機能的な3Dプリントを活用した「NIKE FLYPRINT(ナイキ フライプリント)」と名付けられた新たなアッパーを開発。
「NIKE FLYPRINT」技術は、固体堆積モデリング(SDM)と呼ぶ、コイル状になっているTPU の繊条組織を解き、それを溶かして層に重ねるプロセスにより作られるため、デジタルで作り上げる繊維開発の努力を一歩先に進め、「HYPERFUSE(ハイパーフューズ)」、「FLYWIRE(フライワイヤー)」や「FLYKNIT(フライニット)」でも行ってきた、機械に「NIKE」独自の修正を施す(手を加える)というレガシーを受け継ぎ、これまで想像できなかった機能を生み出すソリューションを実現。
通常の編み物や織物の素材では、絡み合った糸(縦糸と横糸)の間に摩擦抵抗が生まれるが、3D素材がもたらす興味深い長所には、「FLYPRINT」が素材を融合させて作るという性質から、素材の交点が融合しているため、より正確に足を支えられるようになり、さらにこれまでの素材よりも軽く、通気性も高く作ることが可能。
デザインの速さに関して、従来の繊維に比べて「FLYPRINT」技術がもたらす利点として、素材の上にある繊維の線の配置を一つ一つ調整することができる一方、その変更が全体の構造に響くことがないため、正確なデザインが可能。また、早く制作ができるため、商品テストや修正の時間も大幅に削減ができる。
また「FLYPRINT」素材は、特に「FLYKNIT」などの多くの素材と無理なく併用できるため、フィットと構造の最適なバランスを実現。「FLYKNIT」の糸は、糊や縫い目を加えることなく「FLYPRINT」の素材と熱圧着することができる。
「Eliud Kipchoge」は「FLYPRINT」技術が最初に用いられる「NIKE ZOOM VAPORFLY ELITE FLYPRINT(ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリント)」を着用して、2018年4 月22 日のロンドンマラソンに挑む。
NIKE ZOOM VAPORFLY ELITE FLYPRINT
発売日 : 日本展開無し
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